3月最初の月曜の朝、横浜から東京都心に向かうその電車の車内は、通勤ラッシュの時間帯とあって混雑していた。
運よく空いた席に、青年は腰をおろした。ポケットから取り出したスマホを操作する。“フィアンセ”に、「おはよう」のメッセージでも送っているのだろうか。ターミナル駅に到着し、多くの乗客がせわしなく乗り降りする傍らで、いつの間にか青年はスマホをしまい、腕を組んで束の間のまどろみへと落ちていた。
その日を、彼は「眞子さまの婚約者」として迎えるはずだった。だが、前日の4日に予定されていた、一般の結納にあたる「納采の儀」をはじめ、結婚関連行事の一切が再来年に延期。小室圭さんは、「眞子さまの婚約内定者」のまま、勤務する法律事務所へと向かう電車に揺られていた。
電車に乗る小室さんのそばには、常に護衛の人間がぴったりと寄り添っていた。鋭い視線で、常に周囲への警戒を怠らない。一方の小室さんも、車内や駅のホームで顔をあげて周囲を見回したり、歩きながら振り返る様子が見受けられた。同じ路線を利用している男性会社員が話す。
「周囲を警戒したり、こそこそ隠れようというのではなく、自分の存在に気づいている人がいるかどうか確認しているように見えるんです。乗換駅で、ホームを突然猛ダッシュで走り出したのを見かけたこともあります。あれじゃあ、まるで気づいてくれと言わんばかりでしたよ」
作家の林真理子さんは、『週刊文春』の連載にこう綴っていた。
《私が思うに、あの青年はいい意味でも悪い意味でも「鈍感力」があるのでは。(中略)人さまの好意は無邪気に受け取る、それを重荷に感じたりもしない。そして同じように、自分の能力や魅力も屈託なく信じることが出来る。だから「海の王子」というコンテストにも出るし、アナウンサーの養成学校にも通う》
小室家の知人が明かす。
「小室さんは眞子さまと交際する以前、横浜に本店を置き都内にも何軒か支店を構える有名飲食店の経営者のご令嬢とつきあっていました。あるとき、小室さんのお母さんの佳代さんが“あの子とどうなっているの?”と尋ねると、小室さんは“お母さま、うまくいってるよ!”ってあけすけに答えるんです。年頃の男の子だったら、恥ずかしがって話さないのが普通でしょうに。眞子さまとのことも、きっと逐一報告をしていたと思います」
延期発表の翌朝、小室さんは集まった報道陣に向かって満面の笑みを見せていた。世の中が上を下への大騒動になっているのに、あまつさえ神妙な面持ちでなく笑顔だった小室さんに心がザワついた人も多いだろう。
「鈍感力というフィルターを通せば、電車内でもホームでも自分は“時の人”でしょうし、報道陣への笑顔は“自分のために集まってくれてありがとう”だったのでしょう」(皇室ジャーナリスト)
「これから、マスコミ対応で忙しくなるなぁ」。先の法律事務所関係者は、昨年5月、眞子さまとの関係が表沙汰になった直後に小室さんのそんな言葉を耳にしたという。佳代さんのパート先の洋菓子店は、連日盛況だという。
※女性セブン2018年3月22日号