もう一つは、もぐもぐタイム。こちらも話題になった。イチゴやバナナ、北見市のチーズケーキやお菓子などをおいしそうに食べていた。おいしいものを食べると、幸福な気持ちになる。セロトニンが分泌されるためだ。セロトニンは、ノルアドレナリンの過剰分泌を抑える方向に働くといわれる。もぐもぐタイムは、セロトニンタイムなのだ。
アスリートにとって、ノルアドレナリンのパワーは大事な駆動力になる。最高のパフォーマンスをするには、ノルアドレナリンをバンバン分泌して、意欲も集中力も判断力も高めたい。でも、これだけでは体が緊張してしまう。
そこで、必要になるのが、副交感神経とセロトニンというブレーキ。アクセルとブレーキを巧みに操作することが大切なのだ。その結果、日本女子カーリングチームは、長い連戦を勝ち抜き、銅メダルを獲得した。
このようにノルアドレナリンの分泌バランスをよくするコツは、スポーツ選手だけでなく、だれにとっても知っておいて損はない。仕事やふだんの生活で活かすことができるからだ。
ノルアドレナリンの分泌バランスがよければ、物事の判断力に優れ、ストレスへの耐性も強くなる。さらに我慢強く、危機に立ち向かい、率先した行動やリーダーシップを発揮しやすい状態になる。