その2年後、NTTが日本初となる携帯電話1号機を発表。重さは900gと携帯するには重く、費用も高額なため庶民には手が届かなかったが、トレンディードラマ『抱きしめたい!』(フジテレビ系)で浅野温子が使用したことで、世間の羨望の的となった。
通信規格が「2G」に移行(1993年)すると、重量や機能も向上し、それまでレンタルのみだった端末が買えるようになったこともあり、携帯電話は爆発的に普及していく。
総務省によると、1993年にはわずか1.7%だった携帯電話普及率は、4年後の1998年には38.6%に急増。当時高校生だった都内在住の30代主婦A子さんは、懐かしそうに語る。
「当時私たちの間では、電話をかけて1回のコールで切る『ワン切り』が流行っていました。部活が終わって帰宅すると、ほどなくして部活仲間からワン切りがある。『今日もお疲れさま、明日もがんばろうね』という意味なんです。彼と夜電話する時にもよくワン切りをし合いました。コールが1回で切れたら『電話OKだよ』の合図で、そこから長電話が始まって、母親に何度も怒られたものです」
※女性セブン2018年4月12日号