「佐川喚問でヤマは越えた。総理はこれなら麻生太郎・財務大臣の辞任も必要なしと考えている。後半国会では、いよいよ憲法改正案を国会提出することで秋の自民党総裁選での3選態勢を固めるつもりだ。総理は佐川喚問に便乗して騒ぎ出した党内の安倍批判派を絶対に許すつもりはない」
自民党内では、喚問後も安倍批判が止まない。
「誰が、なぜ、が一切分からない、証人もそれを認めるという極めて異例な喚問だった」(石破茂・元幹事長)
「森友にしても加計にしてもすべて安倍さんの心の友や後継者にしようとしていた人たちに対して、人事や仕事において優遇していろんな問題が起こった。最高責任者が責任を取らないというのは、私は一番問題だと思っている」(村上誠一郎・元行革相)
「なぜという部分が残っている以上、この問題は一件落着しない。第三者に入って頂いて全容解明しないと、不信感はずっと続いていく」(伊藤達也・元金融相)
佐川喚問で「疑惑が晴れた」と言い張りたい安倍首相にとって、自分の足を引っぱる党内の反安倍派は邪魔でしょうがない。
秋の自民党総裁選で勝つための最大の敵は、野党でも世論でもなく、政権の先行きを見限って“安倍降ろし”を画策している自民党内の反乱分子であり、それを粛清することが政権を保つための最優先事項と見ているのである。
※週刊ポスト2018年4月13日号