「自分にちょうどいいレベルで学習できるため、学力を無理なく伸ばすことができます。小学1年生でも中学校レベルのプリントまで進められるので、できる子はどんどん難しい問題に挑戦できます。教室は学年別になっていないことも多く、難しい問題を解いている上級生に憧れて積極性が芽生える子もいます」(おおた氏)
その公文式によって、3つの才能を開花させられると、おおた氏は言う。
「1つは処理能力が高くなること。コツコツと反復して計算問題を解くことで、肺活量が大きくなるような基礎の力が身につきます。
2つ目は、自発性・創造性が身につきます。プリントを早く、間違えることなく終えるにはどうしたらいいかを自分で考えて行動するからです。自分で動ける人を作り出すことにつながります。
3つ目は、計画力・遂行力です。教室に通うのは週2日でも、毎日の宿題が出されるので、決められたことを計画的に毎日コツコツ遂行する癖がつけられます」
こうした能力を磨きながら、日々、達成感を得られる公文式によって、勉強が楽しくなったという人が多い。一時は“計算訓練所”と呼ばれ否定的に取り上げられたこともあったが今や“通わせたい人気習い事”の1つとなっている。
「働いているお母さんが増え、子供が家で勉強しているのを見られないため公文式に通わせる家庭も多くなってきています。また、子供がどこの部分で勉強につまずいているのかわかっていない親が多くなっているので、そのつまずきを見ることも大事にしています」(前出・50代女性指導者)
子供に始めさせるとしたら、幼稚園年長から小学校低学年が最適だという。
「この時期に、5分間でもいいので勉強癖をつけることが大事です。しかし、公文を“秀才を育てる魔法の教室”と考えないでください。あくまで重要なのは親自身がしっかり子供を見て、一緒に教育力を向上することですから」
とおおた氏は言う。そう聞くと通わせたくなってしまうのが親心。どうするかなぁ…。
※女性セブン2018年4月19日号