国土交通省住宅局建築指導課によれば、「Is値は1968年の十勝沖地震や1978年の宮城県沖地震など、過去の大きな地震で被害を受けた建物の状況を調査し、柱や梁、断面がどの程度まで耐えられるかを指標にしたもの」だと説明する。
Is値の数値が高いほど“頑丈”とされ、「0.6以上」なら倒壊・崩壊の「危険性が低い(III)」、「0.3~0.6未満」は「危険性がある(II)」、「0.3未満」は「危険性が高い(I)」と判断される。
東京都が公表した「倒壊・崩壊の危険性が高い(I)」建物には、渋谷のシンボルともいえるSHIBUYA109や六本木のロアビルなど、有名な建物が数多く含まれていた。
この「耐震診断結果」は他の自治体も公表しているが、個別の建物が3段階のどれに該当するかは示していない。数値の羅列を見ても、一般の人には「その建物がどの程度危険なのか」を判断することは困難だ。
※週刊ポスト2018年5月4・11日号