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建築物の耐震診断結果、最も親切なリスク表示「Is値」とは

渋谷のシンボルも危険と指摘された

 今年3月29に東京都が公表した大規模建築物の「耐震診断結果」は、多くの人々に衝撃を与えた。「震度6強以上で倒壊、崩壊する危険性が高い」と判断された建物に、有名な商業施設や大病院が多数含まれていたからだ。

 都が公表した「耐震診断結果」は、2013年施行の「改正耐震改修促進法」に基づくものだ。

 1981年6月1日に建築基準法が改正され、改正以前の建物は「旧耐震」、改正後の建物は「新耐震」として区別されている。このうち新耐震基準を満たす建物は「震度6強~震度7の地震でも倒壊・崩壊しない」とされているが、旧耐震の建物については「震度5」までの安全性しか確認されていなかった。

 そのため2013年11月に耐震改修促進法が改正施行され、病院や商業ビル、学校などの大規模建築物に「震度6強~震度7の地震に対する耐震診断の受診」と「行政への報告」が義務づけられることになった。東京都が公表したのは、その診断結果だ。

 診断に際し、最も多く用いられていたのが「Is値」という指標。東京都はIs値などの各種指標を元に、倒壊・崩壊の危険性がある建物を3段階に分類し、報告書に明示した。

「耐震性の診断方法にはさまざまな方法があり、どれが正しいのかという議論があるのは確かです。そのなかで最も一般的なのが『Is値』で、国交省の診断結果もこれを指標にしています。壁構造や柱の強度、経年変化も考慮した、バランスのとれた診断結果だからでしょう」(建築エコノミストの森山高至氏)

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