今回の総裁選でも、これまで権力の中心から外れていた1人の政治家に、次期総理・総裁の事実上の「裁定権」が回ってきた。

 党内第三派閥・平成研の会長に就任したばかりの竹下亘・自民党総務会長である。兄の竹下登・元首相の秘書を長く務め、政界デビューも遅かったことから、派閥会長になっても総裁候補とはみられていない。

 政治的な“実績”は、国対委員長時代に森友学園の籠池理事長が「首相夫人から100万円受け取った」と発言したことに「首相に対する侮辱だ」と怒り、証人喚問を決めたことで知られる。

 その竹下氏はいま、秘書時代の後輩だった安倍首相を「安倍クン」と呼び、石破派のパーティでは、「石破(茂・元幹事長)さんが腹を固め、同志の皆さん方が『やるぞ』と本当に腹を固める時期はいつかとじっくり拝見させていただいている」と支持を匂わせ、岸田文雄・政調会長にも、「政策的に一番近いのは宏池会(岸田派)だ」と総裁候補2人を両天秤にかけている。

「兄がつくった旧竹下派は自民党を支配する力を持っていたが、小泉政権時代に徹底的に弱体化させられ、清和研(細田派)に党内の覇権を握られた。竹下氏には派閥を再興し、内心、安倍政権をひっくり返して細田派に雪辱を果たしたいという思いがある。

 麻生、二階、菅といった実力者たちは、党内の派閥力学からいって自分たちではなく、竹下氏が担いだ候補が勝ち馬になるとわかっているから、怨念を承知で彼がどの候補を選ぶかを見極めようと接近している」(野上氏)

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