野田:ハラスメントにはパワー、モラル、セクシャルの3つがあります。セクシャルの場合、被害者は基本的に女性です。でも、被害者になる側の人間が国会にはほとんどいない。とくに男性が多い国会と霞が関はセクハラに対する意識は遅れていると実感します。
社会を作っているのは男女半々。だけど、この政策決定の場所である国会と霞が関は、9:1で男性。おのずと、女性が主体となる大切な仕事は後手後手に回る。去年、「強姦罪」が「強制性交等罪」(*)へ改められたけど、刑法改正は110年ぶりのことなのよ。
【*法定刑の下限を懲役3年から5年に引き上げ、起訴するのに被害者本人の告訴が必要となる「親告罪」規定が削除された。なお、女性に限定されていた被害者に男性を含め、性交類似行為も対象とした】
10人の会議で、9人が賛成で1人が反対しても声は消されてしまう。それは男性でもそうだと思う。
古谷:本当の民主主義だったらその1も尊重するべきなんでしょうけども。さっき野田大臣が言った鉄の塊を打破するのは、宰相に女性が就く以外に解決方法がないのでは?
野田:私が25年やってきての結論はそれですよ。