ややこしい肩書きの増加について人事ジャーナリストの溝上憲文氏が解説する。
「団塊世代が管理職の適齢期を迎えた1990年代後半にポストが不足し、モチベーションを維持するために肩書きが必要ということから、『担当部長』や『担当課長』といった、実際には部下のいない管理職が増えました。その結果、本来の管理職である『人事部長』の下に『人事部 部長』なる部付部長が3人ほどいるようなケースが続出しました」
この現象は幅広い業種で見られ、たとえば総合飲料大手のキリンの人事発表リリースを見ると、同じ発令日に「総務部長」に昇進した人と、「総務部部長」に昇進した人がいたりする。
※週刊ポスト2018年5月18日号