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2018.05.13 07:00  週刊ポスト

タラレバが多い競馬関係者の「レースへの期待」の読み方

タラレバだらけの関係者コメントをどう読むか

 競馬新聞などに掲載される「調教後のコメント」は含むところが複雑である──というのが前回。「レースへの期待」になると、さらに奥が深くなる。調教師・角居勝彦氏の週刊ポストの人気連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」より、コメントによく登場する「~たら」「~れば」の読み解き方についてお届けする。

 * * *
 ポピュラーなところをざっと挙げますと、「スタートが良ければ」「うまく流れに乗れれば」「展開が向けば」「うまく馬群をさばければ」「落ち着いて走ってくれれば」「バラける形になれば」「手前を上手に替えられれば」などなど。「時間がかかる馬場ならば」というのもよく見かけます。

 タラレバのオンパレード。「レースへの期待」なので、そういう傾向が出るものなのでしょうけど、それにしてもすごい(笑い)。「スタートを決めて、もまれずに走れれば上位争い可能」なんて、ダブルのタラレバもある。二つも願いが叶えば、そりゃ上位争いになるでしょう。

 実際のレースと陣営の「レースへの期待」をすり合わせて見ると面白いかもしれません。「スタートが決まって」、「もまれずに走った」にかかわらず、ふたケタ着順だったこともきっとあります(笑い)。もちろん、コメントどおりに「時間がかかる馬場」だったから好走できた場合もある。

 これらレース前の「タラレバコメント」はそのままひっくり返せば、結果が芳しくないときの言い訳に使えます。「スタートでもたついた」「流れに乗れなかった」「展開が向かなかった」「さばけなかった」「少しかかってしまった」「馬群がバラけなかった」「手前を巧く替えられなかった」「思ったほど時間がかからなかった」などなど。

 そう考えると、調教師のコメントは、半分以上は馬主さんに向けたもののようにも思えます。どんな競馬でも勝てば文句なしですが、負けたときにはそれなりの理由が必要です。だから、コメントにはその馬のウィークポイントが潜んでいるともいえる。そのあたりを読み解くところに文学性を感じませんか。

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