チームはア・リーグ西地区で、昨年のワールドチャンピオンであるアストロズと激しい首位争いを続けている。ただ、前述したようにエンゼルスの最大の弱点は投手陣にある。開幕前に先発候補4人が故障し、ローテーションは火の車。中継ぎ投手はさらに駒不足で先発に回す余裕などない。
エンゼルスは先発5人制で、大谷だけが中6日。他の先発は中4日で回している状態だ。大谷の二刀流のため、シーズンを通してこのローテを続けると見られていたが、5月下旬から6月上旬にかけては今季最長の16連戦が控えている。ソーシア監督はこれを乗り切るために、大谷を中5日で起用するプランを温めているようなのだ。
「今後、連戦が続いて日程がキツくなり、優勝争いが過熱してくれば当然、大谷頼みの考えが監督の頭に浮かんでくるでしょうし、実際にそういう時期が間違いなく来る」と語るのはMLB研究家の福島良一氏だ。
「ソーシア監督が10年契約の10年目で“勝負の年”を迎えているというのも気になります。エンゼルスは3年連続でポストシーズンに進出していないだけに、今年は背水の陣。何としても結果が欲しいところでしょうからね」(同前)
※週刊ポスト2018年6月1日号