国内

ソシャゲ依存症に特効薬なし、スマホ使う時間を減らすしかない

自力で改善することが難しいゲーム依存症(写真/アフロ)

 ゲームにのめりこみ、課金に多額のお金をつぎ込んでしまう“ソシャゲ依存”の人が増えている。やめたくてもやめられないソシャゲ依存。対策はないか。

 スマホ依存に詳しい大阪市立大学病院精神神経科の精神科医・片上素久さんが語る。

「ソシャゲ依存はアルコールやギャンブルと同様、依存症です。学校や会社に行けず、すべてのお金を課金に費やしてしまうこともある。食事もとらず歯も磨かずお風呂にも入らないといった症状もみられ、生活面への影響も大きい。

 しかし、自力で改善できないのに、本人も周りもゲームで病院に行くという意識が薄い。そのため放置されて重症化してしまう」

 自分や家族にそうした兆候を感じたら、まずは悩まずに医療機関を頼る選択が必要だ。

「当院では、カウンセリングのほか、グループミーティングによる治療を行っています。6人ほどで輪になり『何が原因でゲームに依存したか』『どうしたらゲームから抜け出せるか』といった議題に対し、参加者が自分の意見を述べながら全員で話し合います。

 特に女性の場合、夫婦仲が悪い、セックスレス、親の介護問題など、ゲーム依存となった背景に家庭内の問題を抱えているケースが多い。ゲームというよりどころを見つけると、そこから生活が崩壊していくのです。その根本的な原因を見つめ直す作業が回復の第一歩となります」(片上さん)

 その他、生活日誌をつけ、日常生活をモニタリングする治療もある。日誌をつけると、自分の生活がいかにゲームばかりで、家族をどれだけ放っていたかに気づくという。

「そうして自分を見つめ、優先順位を決めてもらいます。1番が家族なら、子供と一緒にお絵描きをしたり、夫と食事に行くなど、家族と楽しむ時間を増やすうちに、少しずつゲーム依存から脱却できる人は多いです」(片上さん)

 ゲームやスマホ依存の治療に力を入れる久里浜医療センターのネット依存治療部門・中山秀紀医師が語る。

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