【黄精(おうせい)】
聞き慣れない名前だが、滋養強壮、精力増大に効果があるとされる“メジャー漢方”である。
「黄精とはナルコユリの根茎で、五臓のうちの『脾』と『腎』を補益するとされています」(杉山氏)
実は江戸時代には精力増強剤として人気が出て、砂糖漬けにしたものまで売られていた。現在も強壮ドリンクに配合されることが多く、黄精エキスを入れた黄精飴や焼酎に漬けた黄精酒を愛用している人もいる。俳人の小林一茶も黄精酒を愛飲していたことで知られ、52歳で結婚してから激しい夜の夫婦生活を営んでいたという文献も残っている。
「動脈硬化予防などの作用もある漢方生薬ですが、精力増強の効果がそこまで強いとは言えません。疲労回復などの目的で飲むといいでしょう」(同前)
小林一茶も“負けるな一茶”という気持ちで飲んでいたのかも。
◆専門家による格付け(最高は★5つ):★★
※週刊ポスト2018年6月8日号