「警察では相談を受けても必要な処置や検査をしなかったり、できないところも多いんです。病院だと治療的なことはもちろん、体の中に残った精液や、局部の裂傷なども診断記録として残します。すぐに尿検査をすることで薬物が使われているかどうかもわかります」
証拠を集めようと病院に行ったり、体の傷やアザの写真を撮るなどしていることが夫にバレてしまうのではないかと不安に思う女性が少なくないのも事実。そんな時は、躊躇することなくDVシェルターなど支援施設を頼ることが大切だ。
「支援施設に逃げ込むこと自体、被害に遭った証拠でもあるんです。家を出る場合は、夫が追跡できないように携帯電話を解約する、メモを残さない、実家や友人にも安全のために具体的な行き先を告げない、などの配慮が必要です。お子さんがいたら一緒につれていくこと。子供も被害者ですからね」(近藤さん)
健やかなるときも病めるときも──かつてそう誓い合った仲であっても、夫の暴力が原因で病んでしまったのなら迷う必要はない。
新しい人生のための第一歩を踏み出すべきだ。
※女性セブン2018年6月21日号