ライフ

日本史上に残る恐妻列伝、秀吉の浮気を信長に密告したねね

秀吉は妻に頭上がらず(Bridgeman Images/時事通信フォト)

 歴史上の偉人の妻というと、とかく「内助の功」という文脈で語られがちだが、実は妻には頭が上がらなかったという史料がいくつも遺されている人物も多い。代表的な恐妻を紹介しよう。

●夫に側室全員を追放させた──日野富子

 公家の家から室町幕府8代将軍・足利義政に16歳で正室として嫁いだ日野富子は19歳のときに第一子を産むが、その子は生まれたその日のうちに亡くなってしまった。

「このとき富子は義政の側室だった今参局(いままいりのつぼね)に呪いをかけられたせいで流産したと義政に進言し、今参局には流罪が言い渡されました。歴史作家で多摩大学客員教授の河合敦氏が語る。

 さらにこの時、他の4人の側室も追放されている。こんな言いがかりを夫の義政が受け入れざるを得なかったことからも、婦唱夫随がうかがえます」

●薙刀を夫に突きつけた──昌泉院

 豊臣秀吉の家臣として「賤ヶ岳の七本槍」の一人と称えられた猛将・福島正則。彼が後妻として娶った昌泉院も“恐~い妻”だったようだ。

 ある日、正則の浮気を知った昌泉院は、薙刀の切っ先を正則に突きつけて詰問。正則は城から屋敷の外まで逃げ出し、「敵に後ろを見せたことはないが、今回ばかりは背中を見せることになった。女の嫉妬は恐ろしい」と話したと伝えられる。

 もっとも、このエピソードは広く語り継がれているものの史料が残っておらず、「後の創作の可能性が高い」(前出・河合氏)という。とはいえ、こんな逸話がまことしやかに囁かれるのだから、正則の恐妻家ぶりは有名だったようだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン