──引退後、たとえば指導者などに興味はないのですか。
小林:オレの性格的には向いているかもしれないですが、指導者には興味ないですね。サッカーってたとえば5年、10年周期でどんどん変わっていると思うんですけど、オレはいまのサッカーを知っていても30年後のことはわからないから。そこで、過去の栄光を押し付けて指導するのもどうかと思うんです(笑)。
たとえば、Jリーグの神戸に元スペイン代表のイニエスタが加入しますけど、神戸の監督はイニエスタにどんな指導をされるのか興味深いし、どういう指導をされるんですかね。もちろん、選手として指導者目線を持っていることは大切で、プレーを言語化することなどは若い頃から意識はしてきました。でも、もし引退後もサッカーに関わるならオレはクラブの社長とかGMやオーナーとして関わる方が興味あります。そっちの方がビジョンが大きそうだし、たとえばその街をサッカーで変えましょうとか、日本サッカーをこういう風に変えられたらということだったら面白そうですけど。
──そういうこう構想もあるのですか。
小林:いやいや、ないですよ(笑)。あくまでイメージですが、もしサッカーに関わる仕事をするなら、そういう方が楽しそうじゃないですか。
──オランダで経験した“世界”を日本に伝える役割もあると思いますが…。
小林:世界を知っていると言っても、世界の端くれですよ。もちろん、オレだってもしバルセロナのようなビッグクラブに移籍できたら、指導者としてブイブイやるかもしれないですが(苦笑)。とにかく、オレはサッカーでもビジネスでも日本人はすごいということを世界に見せたい。日本人が舐められるのだけは絶対に嫌なんですよ。