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小林祐希 米販売会社と美容サロンを経営する起業家の顔も

アムステルダムでは美容サロンをオープン


──ビジネスを始めるというと引退後に備えて、みたいなイメージもありますが、そういうわけでもないんですか。

小林:別に引退後のことを考えてやっているわけじゃなくて、いまやりたいからやっているだけ。困っている人はいま必要ですよね。それに、引退後に働きたくないからいまやっているというのもある(笑)。一般の人には、わかってもらえるかわからないですが、オレはこの20年ずっとサッカーをやってきて、いろいろなものを犠牲にしてきた部分もあります。だから、引退後はできるだけ自分の好きなことに時間を使いたいんです。

 でも、こんなこと言いながら、オレがいまやっていることはぜんぶ好きなことだから、たぶん引退後もいろいろなことをやっていくと思います。酒作りだって米作りだって、好きだからやっているだけで、まったくストレスにはなってないので。ビジネスというと言い方は硬いですけど、自分の好きな仲間と「一緒に何か楽しいことできたらいいよね」って言ってたら、それがたまたまビジネスになっただけなんです。

──オフには、自社で販売している「夢ごこち」を作っている山形県南陽市にある黒澤ファームを訪れ、田んぼにも行っているとか。

小林:オフには、いつも顔を出していますし、田んぼに行ってトラクターも乗っていますからね(笑)。米でも酒でも果物でも、何かに真剣に取り組んでいる職人さんとは話しているだけでも学ぶことが多いし、楽しいですよ。サッカーの監督は、たまに負けたら選手のせいにするような人もいますし、オレ、人によって態度を変えたり言うことコロコロ変わる人の話は聞けないんです。でも、職人さんってみんな一本筋が通っているから男としても尊敬できるし、話もすっと入ってくるんです。

──2月にはアムステルダムに美容サロン「Blatto」をオープンさせましたが、話はトントン拍子で進んだようですね。

小林:元々オランダで知り合った美容師の方から独立したいという話を聞いて、なら一緒にやろうとなったところから話が広がって、やると決めてからオープンまで半年もかかってないと思います。ただ、美容サロンを始めたけど、オレは別に美容に関する知識があるわけじゃないし、オーナーとして経営にかかわるだけ。それに普通、会社を作れば理念とか決まりを作ると思うんですが、オレはそういうものを一切作ってないし、美容サロンだって何1つ決まりごとは作っていません。

 朝何時から始めようが、お客さんの都合に合わせてやっていれば自由にやってもらって構わない。もちろん、それでお客さんが不満に思うようだったら、オレは怒ります。自由度があるってことはそれだけ責任が増すということ。オレは組織として、責任感が強い人の集団にしたいし、スタッフはみんなオレよりも年上の人たちですが、問題があればビシっと言います。最終的には誰かが物を言わなくてもスムーズに回るのが理想ですし、そうしないとオレが遊んで暮らせないじゃないですか(笑)。

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