舞台『半神』では乃木坂46の桜井玲香と共演

藤間:『半神』の舞台が決まったときに、猿翁さんが「爽子ガンバレ!」と描いた色紙を送ってくださったんです。私はテレビでも舞台でも、「出るよ」とは友達にも言わないことが多いのですが。猿翁さんが、自分でスポーツ新聞に載った告知の記事を探し当てて、色紙を送ってくれたんです。うれしくて、色紙は楽屋に飾ってあります。

 小さいころは、軽井沢のお稽古場で、澤瀉屋一門がお稽古する中を兄と駆け回っていました。そうすると、猿翁さんがきて、「よしよし」ってしてくれたり、みかんをむいて食べさせてくれたり…。世間で言われるような「怖い」というイメージはありませんでした。そのころは祖母のことは「むらさきばぁば」、猿翁さんのことはおじいちゃんではなく「えんちゃん」と呼んでいました。

――日本舞踊家と女優。藤間さんの活躍ぶりは言わば“二刀流”です。念願だった両立を実現させたご感想は?

藤間:今はまだ入り口ですが、私が女優として活動することで、日本舞踊をもっと知ってもらいたい。友達に日本舞踊をやっているというと「爽子、海老蔵さんになるの?」と聞かれる。歌舞伎と日本舞踊の区別がついていないんです。そもそもどこで公演をやっているのか、どうすればチケットを取れるのか、それすらわからない人も多い。私が芸能活動をすることを通して、こういう日本舞踊家もいるんだ、と日本舞踊に少しでも興味を持ってもらえたらと思っています。

――最後に、今後の目標を教えてください

藤間:数年後には、藤間紫という大きな名を継ぐことになります。今後は演技にも日本舞踊にもより精進し、将来は、祖母のように「藤間紫」の名前でお芝居をしたい。その時には舞台で、祖母の代表作でもある『西太后』を演じたいな!

【藤間爽子(ふじま・さわこ)】1994 年8月3日 東京生まれ。幼少より祖母・藤間紫が創流した紫派藤間流で日本舞踊家としての修練を積む。日本舞踊協会主催公演や日本舞踊協会協力公演『日本舞踊×オーケストラ』などに出演。青山学院大学文学部比較芸術学科卒業後、俳優デビュー。劇団『阿佐ヶ谷スパイダース』新メンバーとしても活躍。現在、初舞台『半神』(7月22日まで、大阪・松下IMPホールにて)に出演中。

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