●ゆっくり入浴
2006~2015年の東京23区における入浴中の死亡者の推移(都福祉保健局)を見ると、50代では52人だが、60代では149人、70代で390人と急増。「心筋梗塞や脳卒中、溺死などのリスクが加齢とともに大きくなる」(秋津医師)
●サウナ+水風呂
加齢とともにリスクが増す脳梗塞。厚労省の調査によれば全国の患者数は55~59歳では2.5万人だが、60~64歳で5万人と一気に増える。「長時間のサウナと水風呂の組み合わせによる血圧の急上昇が脳梗塞の引き金となり得る」(秋津医師)
●ランニング
国士舘大学が救護活動を行なった市民マラソン大会での心停止発生率の調査によると、20代と50代、60代の発生率が高かった。「若い頃から鍛えた習慣がない人はとくにリスクが大きい。夏場は脱水症状を引き起こす危険性もある」(秋津医師)
●水泳
厚労省の人口動態統計(2016年度)によれば、水泳プール内での溺死者は、64歳以下と比べて65歳以上で顕著に増加している。「監視員がいる施設でも、無理な泳ぎをせず、水中ウォーキング程度にしたほうがいい」(秋津医師)
●開脚ストレッチ
「60歳を過ぎると、股関節と大腿骨のつなぎ目の部分を骨折するリスクが大きくなる。過度なストレッチは股関節の脱臼や、軟骨を傷つけたりする恐れもあるので、基本的にやる必要はない」(新潟大学名誉教授・岡田正彦医師)