●太極拳
北海道科学大学が国内外の文献を比較した論文によると、65歳以上では、歩行能力など身体機能の改善が見られたとする研究が複数あった。「若年層には運動強度が低すぎるものの、65歳以上にはメリットが大きくなる」(秋津医師)
●スクワット
「下半身の筋肉量は、70歳以上になると30代に比べて40%ほどまで減少してしまう。軽いスクワットが筋力維持に有効。軽く膝を曲げ、背中を壁にもたせかけるなど、軽い負荷となる方法を推奨します」(戸田リウマチ科クリニック・戸田佳孝医師)
●ラジオ体操
「ラジオ体操が開始された1951年の平均寿命は60.8歳と、65歳以上がやることを想定されていない。『両脚で跳ぶ運動』『片足跳び』は膝への負担が大きく、ケガのリスクがあります」(戸田医師)
●ダイエット全般
秋津医師は「65歳以降は『肥満』より『痩せすぎ』のリスクに注意」とする。北海道大学大学院の研究によれば、65歳以上の男性は標準的なBMIを下回る人(痩せている人)ほど総死亡率が高く、標準的な人と太っている人に違いはなかった。
●たんぱく質制限
米・南カリフォルニア大の研究によると、50~65歳では、肉などのたんぱく質の摂取量が多い人のほうが、少ない人よりも死亡率が高かった。しかし、65歳を過ぎると、たんぱく質の摂取量が多い人のほうが、死亡率が低くなった。