いわゆる文化史の読み物なら、そこに古代ギリシアの男性同性愛を読みとろうか。そして、著者もその可能性はしりぞけない。しかし、それ以上に、男の筋肉がおもしろがられただろうことを、強調する。あの時代から、彫刻家たちは男の筋肉がおりなす造形に、興味をいだいていたのだ、と。
近代のロダンも、女好きな彫刻家だが、男の筋肉にこだわった。同性愛では語れない造形的な関心が、古代ギリシアからあったのだと、私も思う。どうやら、著者には説きふせられたようである。
※週刊ポスト2018年10月5日号
いわゆる文化史の読み物なら、そこに古代ギリシアの男性同性愛を読みとろうか。そして、著者もその可能性はしりぞけない。しかし、それ以上に、男の筋肉がおもしろがられただろうことを、強調する。あの時代から、彫刻家たちは男の筋肉がおりなす造形に、興味をいだいていたのだ、と。
近代のロダンも、女好きな彫刻家だが、男の筋肉にこだわった。同性愛では語れない造形的な関心が、古代ギリシアからあったのだと、私も思う。どうやら、著者には説きふせられたようである。
※週刊ポスト2018年10月5日号