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巨人低迷、高橋監督を支えられなかったフロントの責任

高橋由伸監督の辞任申し出は、なぜあっさり受け入れられたのか

 10月3日、巨人・高橋由伸監督の辞任が発表された。就任3年で一度も優勝争いに加われなかった責任を取って、自ら身を引くことを決断。山口寿一オーナーは、球団内のポストを用意する意志を明らかにした。しかし、過去に長嶋茂雄氏(巨人)や有藤通世氏(ロッテ)らが辛酸を舐めたように、成功するのは困難と予想された『現役引退即監督就任』を促した読売グループに、高橋監督はこのまま残るだろうか。野球担当記者が話す。

「高橋監督が自ら申し出ての辞任ではありますが、球団は強く慰留したわけでもない。山口オーナーは9月12日に来季続投の意向を示していた割に、あっさりと受け入れた。もし同一監督で2年連続Bクラスになれば、巨人史上初。オーナー声明の時点で、Bクラスの可能性が十分残っていただけに、『解任したわけではない』という予防線を張っていたと見られています」

 高橋監督の采配が冴えたとは言い難いが、フロントがお膳立てをできなかったことは明白だろう。

「ゲレーロ、野上亮磨という選手補強がクローズアップされますが、それ以上にBクラスに転落した昨年オフにコーチ陣の入れ替えがほとんどなかったことは、もっと疑問視されるべき。高橋監督は兼任コーチの経験しかなかったにもかかわらず、引退後即監督就任となったわけですから、良い参謀役をつけるべきでした」

 優勝を義務づけられた巨人では、Bクラスに転落した翌年に大幅なコーチ陣の入れ替えがあった。長嶋茂雄監督で初の最下位に転落した1975年オフには、中日と阪神で監督を歴任した杉下茂氏を投手コーチに迎え入れ、1976年に優勝。初の2年連続Bクラスに終わった2006年オフには、西武の黄金時代を三塁コーチャーとして支え、監督としても優勝に導いた伊原春樹氏を野手総合コーチとして招聘し、2007年に原辰徳監督が胴上げされた。

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