全13戦のうち1~3着が5番人気以内で決まったのは4戦あったが、三連単の払戻の合計は1万9360円、三連複でも2万3580円にとどまった。これに対し、1~2着が5番人気以内だったのは7戦。馬単・馬連での払戻総額は8万円を超え、投資額をわずかではあるが上回った。とくにダービーでは1着5番人気、2着4番人気で馬連7950円、馬単1万5520円の高配当。三連単は285万円だが、これは3着が16番人気だったからで、この馬を選択するのは至難の業だっただろう。ここは馬連・馬単でも御の字だ。
集計時期によっては、別の結果が出るかもしれないし、単純に1~5番人気を選択するという方法に異論はあるだろう。5番人気→4番人気→3番人気といった決着が続けば三連単の回収率も上がる。
ただ、現実として単勝や馬連・馬単を予想する思考に比べると、1~3着馬を当てる思考過程が複雑になるのは確かだ。しかも5頭ボックスで60通りになってしまうように、どうしても買い目が増えてしまう。
GIだけを買うというのなら、それも「夢」があるかもしれない。ただ、末長く競馬場に通い続けたいなら、やはり買い目を絞ることができる馬券でコツコツと回収していきたいものだ。
●ひがしだ・かずみ/今年還暦。伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。
※週刊ポスト2018年10月12・19日号