国際情報

摘発された中国裏サイト「ハッカー養成講座」の会費は

ネットに絡む犯罪件数も急増(写真:アフロ)

 ネットによって犯罪の様式も拡大している。中国の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏がレポートする。

 * * *
 よほど大胆な犯罪者か、それとも単なる無知か──。いずれにせよ中国の読者を大いに驚かせたに違いない。

 9月4日付『北京晨報』が報じた記事、〈北京の二人の男が裏サイトでハッカー養成講座を開設し御用〉によれば、中国政府が進める「ネット浄化キャンペーン2018」の行動の中で、その監視の網に引っ掛かったという。「ネット浄化キャンペーン2018」は、中国社会にIT化の波が訪れるのに従ってネットに絡む犯罪件数も急増していることを受けた対策である。

 そんな折もおり、北京市公安局海淀の網安総隊のアンテナに一つのサイトが目に留まった。

 北京に住む張と孫という二人の人物の運営するサイトで、ハッカーを養成しているというものだった。3月から内定に入った総隊は、組織の全貌を見極めた。そして二人の住処がそれぞれ広州市と周口市にあることを確認し、逮捕に至った。

 二人は、応募してきた者にハッキング技術の教える見返りとして、毎月の会費199元(約3300円)から488元(約8100円)──会費は習得したい技術の内容によって変わる──を受け取っていた。

 いったいこんなことが収入になるのかと疑いたくなるのだが、警察の発表によれば、張と孫が得たのは5年間でおよそ数万元というから、たいしたことはない。少なくとも犯罪に見合ったものではなさそうである。

関連キーワード

トピックス

《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
NEWSポストセブン
LUNA SEA・真矢
と元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《80歳になる金婚式までがんばってほしい》脳腫瘍公表のLUNA SEA・真矢へ愛妻・元モー娘。石黒彩の願い「妻へのプレゼントにウェディングドレスで銀婚式」
NEWSポストセブン
昨年10月の総裁選で石破首相と一騎打ちとなった高市早苗氏(時事通信フォト)
「高市早苗氏という“最後の切り札”を出すか、小泉進次郎氏で“延命”するか…」フィフィ氏が分析する総裁選の“ウラの争点”【石破茂首相が辞任表明】
NEWSポストセブン
万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
阪神の中野拓夢(時事通信フォト)
《阪神優勝の立役者》選手会長・中野拓夢を献身的に支える“3歳年上のインスタグラマー妻”が貫く「徹底した配慮」
NEWSポストセブン
9年の濃厚な女優人生を駆け抜けた夏目雅子さん(撮影/田川清美)
《没後40年・夏目雅子さんを偲ぶ》永遠の「原石」として記憶に刻まれた女優 『瀬戸内少年野球団』での天真爛漫さは「技巧では決して表現できない境地」
週刊ポスト
朝比ライオさん
《マルチ2世家族の壮絶な実態》「母は姉の制服を切り刻み…」「包丁を手に『アンタを殺して私も死ぬ』と」京大合格も就職も母の“アップへの成果報告”に利用された
NEWSポストセブン
チームには多くの不安材料が
《大谷翔平のポストシーズンに不安材料》ドジャースで深刻な「セットアッパー&クローザー不足」、大谷をクローザーで起用するプランもあるか
週刊ポスト
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン
政権の命運を握る存在に(時事通信フォト)
《岸田文雄・前首相の奸計》「加藤の乱」から学んだ倒閣運動 石破降ろしの汚れ役は旧安倍派や麻生派にやらせ、自らはキャスティングボートを握った
週刊ポスト
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン