国内

保育士による虐待疑惑、弁護士はICレコーダーの利用を推奨

被害を相談する窓口

 待機児童が大きな社会問題となっているが、どんどん保育所を増やしていくことで新たな問題が浮上するという指摘も。それは、子供の命を預かる保育所ならではのもの。虐待やわいせつ行為、重大事故を起こす保育所が相次いで明らかになっている。最悪の場合、死亡に至るケースも。

 保育園は通い始める前も、通ってからも、慎重に見極めていきたいものだ。

 わが子が保育士から虐待を受けているかもしれない…そんな疑いを持ったら、まずは証拠集めが必要だ。子供の口から被害を聞いただけでは「子供が言うことだから」と否定されかねないからだ。

 どのような対処が有効なのか? 弁護士の寺町東子さんに聞いた。

「障害者施設の事案ですが職員の虐待を疑った保護者が子供のかばんにICレコーダーを仕込み、殴ったり罵倒されたりする様子を録音。それが逮捕につながったケースもありました。子供が普段開けないポケットに録音機能をONにしたレコーダーを忍ばせ、園に入る前から出るまで録りっぱなしにするのも有効です。秘密録音となりますが、違法ではありません」

 また、保護者から証言を集めるのも有効だ。

「送迎の時に同じクラスの保護者と話し、同じような目に遭っている子がいれば、その保護者と一緒に動くのです」(寺町さん、以下「」内同)

◆証拠・証言が集まったら通報

 証拠を集めたら、保育所ではなく行政か警察へ通報を。

「保育所がクレームにきちんと対応してくれないのなら、虐待やわいせつ行為など犯罪行為については警察に通報するとよいでしょう。特に保育士によるわいせつ事件では、保育士が自分のスマホで動画を撮っているケースが多いので、警察が動くことでスマホから証拠を押収でき、立件につながったという事例も多々あります」

 警察には、「子供が死んでからでは遅い」と強く訴え、迅速な対応を求めることが大切だ。

※女性セブン2018年10月25日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン