芸能

『リーガルV』、『ドクターX』との違いと変わらぬ米倉ブランド

米倉が演じるのは資格をはく奪された元弁護士

 好調が続く米倉涼子主演ドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』。初回視聴率15.0%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)でスタートし、18日放送の第2回は3ポイント上昇の18.0%を記録した。このドラマは米倉の代表作『ドクターX~外科医大門未知子』とどこが違い、どこが同じなのか? コラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 そんなわけでテレビ朝日、秋のドラマの顔ともいえる米倉涼子の『リーガルV』。このドラマの特長は、米倉の代表作『ドクターX~外科医・大門未知子~』の設定をすべて裏返したように見えることである。

 大門未知子は、医師免許と積み重ねたスキルだけを頼りにフリーの医師として生きてきた女である。雑用はもちろん、大学病院の医局の医師たちに課せられがちな「教授の論文の手伝い」など一切「いたしません」と拒否。引き受けた手術に関しては「私、失敗しないので」と堂々と言い切る。

 それに対して、『リーガルV』で演じる小鳥遊翔子(たかなししょうこ)は、元敏腕弁護士だったが、暴力団との癒着問題?から、弁護士資格をはく奪された女。つまり免許がない。口癖は「私は弁護士資格ないので」である。そんな翔子が目を付けたのが、弁護士資格はあるものの法廷経験ゼロの元大学教授京極(高橋英樹)や極度のあがり症の若手弁護士青木(林遣都)。『ドクターX』では威張りまくっていた「教授」が、翔子に「靴を減らして証人を見つけてこい!」などと言われ、いちばん腰が低いという構図も面白い。

 10月18日放送の回では、パワハラで解任され、会社に巨額の賠償を求める裁判を起こした大企業の元女性役員(斉藤由貴)のパワハラ疑惑を見事にひっくり返した。裏には違う事情もあったが、法廷での逆転劇はやっぱり痛快。その原動力は、「やられたらやり返す」とどっかで聞いたことがあるようなセリフを言いながら、青木を「ポチ」と呼んで動かす翔子なのだが、この米倉涼子を見て、改めて感じたのは「米倉涼子ブランド」の確立である。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン