ライフ

ノーベル賞で注目、がん治療薬オプジーボは何が画期的なのか

「夢の特効薬」とも呼ばれる(共同通信社)

「はじめは、少し声がかすれる程度だったんです。次第に咳が出るようになりましたが、軽い風邪だからそのうち治るだろうと、忙しさにかまけて放置していました。しばらく経っても、どうにも咳が止まらないので近くのクリニックに行くと、すぐに大きな病院で精密検査を受けるよう言われたんです。

 肺がんでした。左肺に大きな腫瘍があり、すでに手術できる状態ではない、と。抗がん剤治療を始めましたが、その後転移も認められ、医者からは“もう打つ手がない”と言われました。そんなとき、これまでの治療法とはまったく違う、がん免疫治療薬があると知ったんです」

 東北地方に住む50代の男性は、3年前に肺がんが見つかった。医者からははっきりと余命は言われなかったが、暗に身の回りの“整理”をするよう伝えられたほどだった。

「投与を始めてから3か月後、肺の腫瘍は縮小し、転移したがんには消失した部位もありました。現在は、以前と変わらない日常を送れています。今生きられているのは、がん免疫治療薬を選んだからです」

 この男性の命を救った薬の名前は、「オプジーボ」だ。医療関係者の間では知られた存在だったその名が一躍脚光を浴びたきっかけは、10月1日、京都大学の特別教授・本庶佑氏(ほんじょたすく・76)のノーベル医学生理学賞受賞が決定したことだった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米野球記者協会ニューヨーク支部主催のアワードディナーに出席した大谷翔平と、妻・真美子さん(左/時事通信フォト、右/提供:soya0801_mlb)
《真美子さんが座る椅子の背もたれに腕を回し…》大谷翔平が信頼して妻を託す“日系通訳”の素性 “VIPルーム観戦にも同席”“距離が近い”
NEWSポストセブン
司法省がアンドリュー元王子の写真を公開した(写真/Getty Images)
《白シャツ女性に覆いかぶさるように…》エプスタイン・ファイルで新公開されたアンドリュー元王子とみられる人物の“近すぎる距離感の写真” 女性の体を触るカットも
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
【2・8総選挙「大阪1〜10区」の最新情勢】維新離党の前職が出た2区、維新前職vs自民元職vs野党候補の5区で「公明党票」はどう動くか
NEWSポストセブン
なぜ実の姉を自宅で監禁できたのか──
《“お前の足を切って渡すから足を出せ”50代姉を監禁・暴行》「インターホンを押しても出ない」「高級外車が2台」市川陽崇・奈美容疑者夫妻 “恐怖の二世帯住宅”への近隣証言
NEWSポストセブン
東京拘置所(時事通信フォト)
〈今年も一年、生きのびることができました〉前橋スナック銃乱射・小日向将人死刑囚が見せていた最後の姿「顔が腫れぼったく、精神も肉体もボロボロ」《死刑確定後16年で獄中死》
NEWSポストセブン
間違いだらけの議事録は「AIのせい」(写真提供/イメージマート)
《何でもAIに頼る人たち》会社員女性が告白「ケンカの後、彼から送られてきた”彼女の方が悪い”とAIが回答したスクショ」ほどなく破局
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
国際ジャーナリスト・落合信彦氏が予見していた「アメリカが世界の警察官をやめる」「プーチン大統領暴走」の時代 世界の“悪夢”をここまで見通していた
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト、2025年10月15日)
《頬がこけているようにも見える》高市早苗首相、働きぶりに心配の声「“休むのは甘え”のような感覚が拭えないのでは」【「働いて働いて」のルーツは元警察官の母親】 
NEWSポストセブン
ジェンダーレスモデルの井手上漠(23)
井手上漠(23)が港区・六本木のラウンジ店に出勤して「役作り」の現在…事務所が明かしたプロ意識と切り開く新境地
NEWSポストセブン
元日に結婚を発表した女優の長澤まさみ(時事通信フォト)
長澤まさみ「カナダ同伴」を決断させた「大親友女優」の存在…『SHOGUN』監督夫との新婚生活は“最高の環境”
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
【訃報】国際ジャーナリスト・落合信彦氏が死去、84歳 独自の視点で国際政治・諜報の世界を活写 
NEWSポストセブン
薬物で急死した中国人インフルエンサー紅紅(左)と交際相手の林子晨容疑者(右)(インスタグラムより)
「口に靴下を詰め、カーテンで手を縛り付けて…」「意識不明の姿をハイ状態で撮影」中国人美女インフルエンサー(26)が薬物で急死、交際相手の男の“謎めいた行動”
NEWSポストセブン