芸能

米中間選挙にみる トランプ大統領の「予言の自己成就」

米中間選挙は異例の盛り上がりを見せた

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人やトピックスをピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、6日に投開票された米中間選挙を分析。

 * * *
「今夜はとてつもない成功だ」

 トランプ大統領は6日、米国の中間選挙の結果を受け、下院の議席過半数を野党・民主党に奪還されたにもかかわらず、ツイッターでこうつぶやいた。
 
 上院は、トランプ大統領率いる共和党が過半数を取り議席を伸ばしたが、下院では民主党に負けた。今後の議会には「ねじれ状態」が起きるとみられる。にもかかわらず、トランプ大統領はこれを「成功」としたのだ。

 中間選挙は、大統領の任期4年の中間に行われる。大統領にとってはこれまでの2年間への信任投票であり、中間テスト的な意味合いがあるという。今回の結果は、合格点を取ったということらしい。

 会見でもトランプ大統領は、「完全な勝利に近かった」とコメント。ところが、「完全な」という強い言葉を用いたわりに声に力がない。声のトーンも低く、落ち着いた様子なのだ。「(ねじれ状態による)交渉や取引の点では、民主党とうまくやるチャンスがある」と、ちょっとだけ声に力が入るが、やはりトーンは低いまま。戦うより連帯や協力を求めなければならないという意識が、声のトーンを低くさせているようだった。

 ねじれ議会になれば、下院では大統領の疑惑の数々を追及し始めるだろう。会見でもトランプ大統領は、米CNNテレビの記者に不法移民問題やロシア疑惑について質問をぶつけられると、「そら来た」とばかりに顔をそむけた。記者の質問に斜に構え、「もう十分だ」と何度も質問を遮り、記者に「マイクを置け」と告げると指先で払いのけるような仕草を見せた。それでもマイクを離さない記者に苛立ち、一度演台から離れるとしぶしぶ記者が座った。これで終わりかと思いきや、大統領はしつこく記者を指差しながら非難したのだ。やられたらやり返す、絶対に自分は負けない、誰にも屈しないという大統領の本質が見えたシーンだ。

関連記事

トピックス

世界的な人気を誇るシンガー・d4vd(20)(Instagramより)
「行方不明の10代少女のバラバラ遺体が袋詰めに」世界的人気歌手・d4vdが所有する高級車のトランクに遺棄《お揃いのタトゥー「 Shhh…」で発覚した2人の共通点》
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ハワイ別荘・泥沼訴訟を深堀り》大谷翔平が真美子さんと娘をめぐって“許せなかった一線”…原告の日本人女性は「(大谷サイドが)不法に妨害した」と主張
NEWSポストセブン
須藤被告(左)と野崎さん(右)
《紀州のドン・ファンの遺言書》元妻が「約6億5000万円ゲット」の可能性…「ゴム手袋をつけて初夜」法廷で主張されていた野崎さんとの“異様な関係性”
NEWSポストセブン
神田正輝の卒業までに中丸の復帰は間に合うのか(右・Instagramより)
《神田正輝の番組卒業から1年》中丸雄一、『旅サラダ』降板発表前に見せた“不義理”に現場スタッフがおぼえた違和感
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)の“過激バスツアー”に批判殺到 大学フェミニスト協会は「企画に参加し、支持する全員に反対」
NEWSポストセブン
ラーメン店の厨房は暑い(イメージ)
《「汗を落とすな」「清潔感がない」》猛暑で増えた「汗クレーム」 熱湯で麺を茹で上げるラーメン店やエアコンが使えないエアコン取り付け工事にも
NEWSポストセブン
主人公・のぶ(今井美桜)の幼馴染・小川うさ子役を演じた志田彩良(写真提供/NHK)
【『あんぱん』秘話インタビュー】のぶの親友うさ子を演じた志田彩良が明かすヒロインオーディション「落ちた悔しさから泣いたのは初めて」
週刊ポスト
寮内の暴力事案は裁判沙汰に
《いまだ続く広陵野球部の暴力問題》加害生徒が被害生徒の保護者を名誉毀損で訴えた背景 同校は「対岸の火事」のような反応
週刊ポスト
どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン