◆海外製品、説明書の翻訳が違うぞ!?
健康器具以外の通販でもトラブル事例はあるので参考にしておきたい。消費者庁が11月に発表したこんな事例がある。
「ネット通販で輸入品のシャンプーとコンディショナーのセットを注文した。頭皮にかゆみがあり、吹き出物ができたので、すぐに使用をやめた」(40代男性)
消費者生活相談員で行政書士の遠山桂氏は、「インターネット通販だと海外のものが手軽に手に入る利便性がある一方で、いい加減なサイト運営者が注意事項などの翻訳を簡略化してしまうケースがある。ネットの場合、テレビと違って購入前にゆっくり注意事項を読む時間がつくりやすい半面、ネット特有のリスクもある」と指摘する。
テレビ通販の場合、販売に「放送局」という“フィルター”があるが、ネット通販の場合、サイトを運営する会社がどこに所在するのかも判然としないケースが少なくない。
ネット通販で商品を販売する企業は、「特定商取引法」によって、サイト内で事業者名、代表者名、連絡先と返品のルールを記載することが義務づけられている。こうした項目の表記がないサイトでの購入は避けるのが賢明だ。国民生活センターにも、ネット通販で起きた問題の相談が寄せられている。
「60代以上の男性から、『ネットで筋肉増強剤の定期コースを購入して服用。気分が悪くなったので解約したいが、最低何回か受け取らないとできないといわれた』といった相談が何件もありました。ネット通販の場合、購入者が返品・返金を求めたくても、販売会社に連絡すらつかないといったトラブルも起きています」(国民生活センター担当者)