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貴ノ岩暴行事件 所属の千賀ノ浦部屋分断する「3つの派閥」

まさかの展開に(時事通信フォト)

 元貴乃花親方は、元婚約者、元妻への思いとともに、元弟子への思いも複雑だろう。昨年10月には横綱・日馬富士(当時)からの暴行の“被害者”だった貴ノ岩が、冬巡業中に宿泊先ホテルで付け人を殴るという“加害者”になり、7日には引退を発表するに至った。二所ノ関一門の若手親方がいう。

「九州場所で小結・貴景勝が優勝したことで、元貴乃花親方の評価が高まり、いずれは弟子たちが移籍した千賀ノ浦部屋にコーチのようなかたちでかかわっていくという話もあったが、今回の事件で“指導力不足”が明らかになり、コーチの話は消えたと考えていい。協会側には、あまりに“タイミングのよい事件”です」

 事件の背景を巡っては様々な情報が交錯している。

 12月5日の夕方に一報が出た際、「テレビや新聞の速報で被害者の年齢がくい違っていたこともあり、“誰が暴行を受けたんだ!”と関係者は確認に追われた」(協会関係者)という。それは、千賀ノ浦部屋のなかに、複雑な状況が生まれているからだ。

「部屋の力士は『3種類』に分けられる。先代の千賀ノ浦親方(現・常盤山親方、元関脇・舛田山)が育てた弟子と、現・千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)が育てた弟子、そして貴乃花親方が育てた弟子です。

 実は先代は、もともとは出羽海一門所属。貴乃花一門に部屋を譲ったが、一連の騒動で手が合わなくなっていた(折り合いが悪かった)とされる。今年2月の理事選でも、貴乃花一門でありながら、古巣の出羽海一門の親方に投票した。その先代が育ててきた弟子たちも、元貴乃花部屋の貴景勝が、“千賀ノ浦部屋の顔”になっている状況は面白くないでしょう」(ベテラン記者)

 千賀ノ浦部屋の中に“反貴派”がいるというのだ。

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