「基本的には本人が“好き”“快い”と感じる音楽がよいのです。音楽療法士が行うセラピーの場合は、主に季節に合った唱歌や、高齢者が懐かしむ童謡を使用します。活性化が必要なときは民謡を聴いたり歌ったり、打楽器を演奏したりします」

 また、古くから親しまれるクラシック音楽はさまざまなセラピー要素を含み、多くの人を癒すという。

「ただ音楽の好みは、個人の育ってきた時代、環境にもおおいに影響されます。親本人の人生をひもとき、いろいろと語り合いながら、好きな一曲を探してみてください。遠い昔に大好きだった音楽なら、今でもきっと心が躍り、癒されるはずです」

 古い音楽でも、音楽CDやインターネットなど入手方法はたくさんある。部屋の中で落ち着いて聴けるように環境を整えることも大切。そして、セラピーにも通じる聴き方のコツを伝授してくれた。

「音楽を聴きながら体を動かすこと。リズムにのって楽しむのです。一緒に口ずさむのももちろんいいですね。そんな“音楽の時間”を持つとともに、朝起きたときにストレッチと発声の習慣を。環境にもよりますが、できるだけ大きな声を、長く出すのが効果的です」

 今年のクリスマスには、親が心躍る音楽をプレゼントしてみてはいかがだろう。

※女性セブン2019年1月1日号

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