◆石田家はどこか仮面家族っぽい
──石田家に行くことは。
「最近はないですが、以前は理汰郎くんの誕生日などに行っていました。父とは仕事の話ばかりで、家族の思い出を話すことはないですね。たまに怖くなるのが石田家で食事をしていると、どこか仮面家族っぽい感じがすること。役者がいっぱいいて、みんなで家族であることを演じているみたいで、本音で話しているのに、一方で誰も本音で話していない気がするんです」
壱成が語れば語るほど、父との距離が開いていく。前出の石田家の知人は「その理由の1つは金銭問題です」と明かす。
「石田さんは、かつて所属事務所とは違う個人事務所に壱成を所属させていましたが、経営は火の車で、売れっ子だった壱成の稼ぎはすべて事務所の借金返済などに注ぎ込まれていたそうです。その額は億単位に上るとも。その事実を知った壱成は“また父に裏切られた”という思いに駆られて、一時期心を病んでしまったのです」
再び壱成との対話に戻ろう。
──石田さんと会うことは。
「3月以降は会っていません。娘が生まれた時は電話で報告したけど、地方にいて電波が悪いらしくて途中で切れてしまい、それっきり。孫への思いなどは特に言われなかったし、聞いてもいません」
──ちなみに今のお仕事は。
「芸能関係では知り合いの小さな福祉施設と、薄毛の治療病院のCMをやっています。ハゲハゲとネットで叩かれたら、それをきっかけに依頼がありました…。ただ実は今、ぼくはうつ病になって治療中で、表に立つような活動から距離を置いているんです。快方に向かっていて、それほど深刻ではありませんが、ブログなどで発信を続ける父とは、ずいぶんスタンスが違いますね(苦笑)」
──理子さんとの関係は。
「妻と理子ちゃんはやり取りをしています。この前理子ちゃんから届いた段ボールを開けたら、おさがりのおくるみや抱っこひも、お尻拭きのウオーマーが入っていました。彼女とは血の繋がりはないけど、『元気?』『子育てはどう?』とぼくや妻に連絡をくれて、その気遣いは素直にありがたいです」
最後に壱成はこう語った。
「父のことを恨んでいるように聞こえるかもしれないけど、そんなことはありません。父と再会してよかったこともたくさんあります。デビューして俳優になれたし、今でも父のマネジャーを通して仕事が入ることがあります。テレビや舞台で共演することもありますしね。今は親ではないという感じですが、いつか、本気で父のことを『お父さん』と呼べる日が来るといいなと思っています」
※女性セブン2019年1月3・10日号