スポーツ

箱根駅伝観戦 テレビ、ラジオ、ツイッターのフル活用を

今年も青学大が本命(箱根駅伝の壮行会=時事通信フォト)

 正月の風物詩をどう楽しむか。よい1年を送る願掛けの意味も込めて、よい準備をしたいものだ。コラムニストの石原壮一郎氏が考察した。

 * * *
 もういくつ寝ると箱根駅伝。2019年は第95回の記念大会ということで、例年より2校多い23校が出場します。往路は1月2日、復路は1月3日。お正月をいいことに朝からほろ酔い気分で、若人たちに声援を送るのを楽しみにしている人も多いでしょう。

 そう、大人にとって箱根駅伝は、お正月を盛り上げてくれる大切なイベント。せっかくですから、その魅力をとことん味わい尽くしたいものです。箱根駅伝への愛がぎっしり詰まってあふれ出している話題の本『あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド2019』(ぴあMOOK)の監修者でメイン執筆者である西本武司さんに「箱根駅伝を10倍楽しむ方法」を聞きました。西本さんは2011年から、駅伝や陸上競技のマニアックな情報を発信するwebサイト「EKIDEN News」を主宰しています。

「箱根駅伝とほかの駅伝のいちばんの違いは、テレビ中継にあります。ほかの駅伝の中継は勝ち負けや記録に軸足を置いた『報道』という切り口ですが、日本テレビの箱根駅伝中継は『ドキュメンタリー』なんです。全区間、全選手のタスキリレーを確実に放送する。大学名だけではなく選手名もしっかり伝える。系列局から集めた膨大なカメラを使った映像も、コースと風景をどうやって入れるか、10区間すべて練り込まれています」

『あまりに細かすぎる~』は地図が満載で、一見現地観戦向けの本に見えますが、じつはTVガイド本として中継を最大限に楽しめることを意識して作ったとか。それぞれの区間で1キロごとに、ランナー目線で目印となるポイントを紹介。どこに給水ポイントがあり、給水担当者が選手にどういう檄を飛ばすかなど、細かすぎる情報が満載です。

「ただ、テレビだけで箱根駅伝を楽しんでいる人は、その魅力の半分も味わえていないと言えるでしょう。現地で観戦するのはもちろんたまらなく楽しいですが、なかなかそうもいきません。家では『テレビ』『ラジオ』『ツイッター』の3つの媒体をフルに活用してください」

 ラジオ中継を行なうのは、NHK、文化放送、ラジオ日本の3局。ただ、お言葉ですが、テレビを見ていればラジオを聴く必要はないのでは……?

「いやいや、そうではありません。テレビがCMに入った途端、ラジオが元気になって貴重な情報をぶっこんできます。ラジオを聴くことで、テレビの映像をさらに深く味わえるでしょう。ゲスト解説に誰が出てくるかも重要です。たとえば、2019年の文化放送のゲスト解説には往路復路ともに青学OBがキャスティングされました。そこから、文化放送が青学盤石と考えているアングルが見えてきます」

 なるほど。さらにツイッターもということですけど、どう活用すれば?

「箱根駅伝のときには、テレビ、ラジオの切り口からは絶対に出てこない情報が、ツイッターからどんどんあふれてきます。騙されたと思って、#箱根駅伝のハッシュタグをのぞいて見てください。EKIDEN Newsは、この2日間をフォロワーのみなさんと熱狂するために産まれたメディアであり、残りの363日はこの2日のために、陸上・駅伝情報を広め、フォロワー数を増やしていると言っても過言ではありません。2018年のサッポロビールの箱根駅伝CMには、コタツに入ってツイッターをする青年が象徴的に登場しました。あれは感動的でしたね」

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン