永久シードの資格を持つプロゴルファー・片山晋呉(45)が、“お客様”の怒りを買ったのは、2018年5月のことだった。「日本ツアー選手権」の開幕前日に行なわれたプロアマ戦で、片山の対応に不快感を覚えた招待客が1ホールでプレーを取りやめる騒動が起き、大きな話題を呼んだ。この騒動の意外な「その後」とは──。
「騒動直後にJGTO(日本ゴルフツアー機構)が外部弁護士からなる調査委員会を設置する事態となり、片山が同伴客を無視するようなかたちでグリーンでの練習を続けていたことに腹を立てた招待客が、2ホール目以降をプレーせずクラブハウスに戻ってしまったという経緯が明らかになった。
片山には30万円の制裁金に加え、厳重注意処分が課されたが、“招待客が片山の謝罪を受け入れ、ツアー復帰を望んでいる”ということで軽い処分になった」(担当記者)
騒動をきっかけにプロアマでのプレーに規定やガイドラインがないことも議論の的となったが、出場自粛を経て3か月後にツアーに復帰した片山には「大きな変化」がみられたという。
「プロアマで、ゲストがパットを沈めるとハイタッチし、技術的なアドバイスまでする“神対応”になっています。その上、復帰戦のプロアマでは片山の組が優勝。8月末にプロアマでホールインワンまで達成しました。一方で、本戦のほうは予選落ちを繰り返すなど調子が上がらず、賞金ランクは46位でシーズンを終えましたが……」(ツアー関係者)
怒ってクラブハウスに引き上げたゲストによる“喝”が効いたのだろうか。件の招待客は都内のデザイン事務所の社長。取材に訪れると受付の担当者が「この件の取材はすべてお断わりしています」とするのみだったが、“プロアマの達人”へと豹変した片山と、ぜひまたラウンドしていただきたい。