国際情報

中国民主化活動家 亡命求め台湾の空港に100日以上留まる

民主活動家が台湾の空港で一騒動

 サウジアラビア出身の18歳女性が1月中旬、親から望まない結婚を迫られたなどとして家族との旅行中に逃げ出し、タイの空港で国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に保護され、カナダが受け入れたことが話題になった。一方、台湾の空港では、中国人民主化運動活動家2人がカナダに亡命を求めて9月下旬からこれまで100日以上も留まっていることが分かった。

 しかし、カナダ政府は中国の大手企業「華為(ファーウェイ)」のCFOの孟晩舟氏を逮捕したことなどで、中国との関係が悪化していることもあり、2人の問題には沈黙を守っている。一方、台湾側は2人の空港での滞在を黙認しているが、中国との摩擦を避けるために、2人の亡命を仲介するなどの積極的な動きは見せていない。

 台湾各紙によると、2人は顔伯鈞氏(44)と劉興聯氏(64)。顔氏は元中国共産党員で、北京工商大学准教授を務めたものの、「新公民運動」という体制内改革運動に携わったことで、中国当局ににらまれた。身の危険を感じたことからタイに亡命し、バンコクでマッサージ店を経営。バンコクで、やはり民主化運動家として中国当局に追われていた劉氏と出会ったという。

 2人はバンコクで中国当局の治安要員とみられる人物に追い回されたことから、台湾経由で北京行きの航空チケットを買って、台湾の桃園国際空港に到着後、空港内に留まり続けたのだ。

 2人のことは空港職員らの知るところになり、台湾で中国大陸に関する業務を所管する「大陸委員会」からも尋問を受けたが、強制退去などの処分はなく、いまも空港に滞在。空港側は2人にラウンジ内の小さな部屋を提供、1日3食の弁当も届けるなど、好意的にも見える対応をしている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン
笑顔に隠されたムキムキ女将の知られざる過去とは…
《老舗かまぼこ屋のムキムキ女将》「銭湯ではタオルで身体を隠しちゃう」一心不乱に突き進む“筋肉道”の苦悩と葛藤、1度だけ号泣した過酷減量
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
“ボディビルダー”というもう一つの顔を持つ
《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン