芸能
2019.01.25 11:00 週刊ポスト
大林宣彦監督「撮りたい映画がたくさん。死んでいる暇ない」

がんを克服し撮りたい映画に没頭する
「がんが骨に転移しています」──昨年10月、医師にそう告げられると、大林宣彦(81)は微笑みながら意外な言葉を口にした。
「『ああ、よかった』と呟いていたんです。先生には『がんになって喜んでいる人はそうそういませんよ』と驚かれましたけど、見つかったからこそ治療できる。絶望なんて気持ち、全然ありませんでした」
2016年8月、大林は映画『花筐/HANAGATAMI』のクランクイン直前にステージ4の肺がんで余命3か月の宣告を受けたが、特定の遺伝子変異のある人にしか効かないとされる抗がん剤「イレッサ」によって一時はがんが消えたというから、今回の骨転移は大きなショックだったはずだ。
放射線治療の前に、医師は努めて冷静に「5日ほどで髪の毛が抜け始め、2週間もすればすべてなくなります。副作用も避けられません」と通告した。
「断言されると反抗したくなるんです。『僕の髪は絶対抜けない。賭けましょう』と宣言したら、治療が終わった翌日までフサフサしていた。先生に『賭けに勝ちましたよ』といったら、『負けました』と笑って頭を下げられました」
ところが、賭けに決着がついた夜、頭を洗うと髪の毛がすべて抜け落ちた。
「不思議なもので、しばらくすると抜ける前は白髪だったのに、黒髪が生えてきたんです。しかも、2週間の放射線治療が終わると、がんが消えてなくなりました。人間の身体って、その人の意志でどうにでもなるんですよ」
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