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「被疑者」と「容疑者」、「自首」と「出頭」、何が違う?

「自首」と「出頭」違いは?(写真/アフロ)

 ニュースでの事件報道では、様々な専門用語が出てくる。中には似たような言葉も多く、正確な意味を把握しきれないことも多いのではないだろうか。たとえば、「被疑者」と「容疑者」という言葉。その意味について、山下汐里弁護士が解説する。

「現状、『被疑者』も『容疑者』も、警察に容疑をかけられ捜査を進められている者という意味で使われていますが、刑事訴訟法や刑法では『容疑者』という言葉は規定されていません(ただし、出入国管理及び難民認定法には『容疑者』という言葉が記載されている)。

 マスコミ報道などで、疑いをかけられている人物も検察官の起訴後も『容疑者』と呼んでいるのを目にしますが、正しくは、疑いをかけられると『被疑者』となり、起訴後に『被告人』になるのです」

◆「自首」と「出頭」

 刑法や刑事訴訟法で規定されている「自首」とは、犯罪や犯行が判明していない段階で、犯人自らが捜査機関に罪を申告し、処罰を求めること。

「自首すれば社会秩序が維持されるという政策的な考え方から、裁判所の判断次第で減刑できるように定められています」(山下さん)

 事件が発覚し、捜査が既に進み、捜査機関が犯人を突き止めている場合には自首は成立しない。そのような場合に、犯人が警察や検察に出向く行為が「出頭」と呼ばれる。

※女性セブン2019年2月7日号

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