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競馬の降級制度廃止によってクラス内で競走馬の二極化進む

降級制度廃止の影響は大きい

 降級制度廃止によって、これからの競馬は確実に変わる。それぞれのクラスで競走馬の二極化が進む。とくに4歳馬は陣営にとってもファンにとっても今後楽しみな馬と、そうでない馬がはっきりとしてくる。角居勝彦調教師の『週刊ポスト』での連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」より、競走馬の二極化によって競馬はどんな面白さを発揮するのかについてお届けする。

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 時期的には、1、2月に降級制度を見すえて休養を挟む4歳馬は少なくなかった。4歳馬は暖かくなってきた4、5月に走らせて勝ち上がらせたい。そして6月に降級して連勝、連続連対を目論む、といったプランです。1勝しかしていない4歳馬は2勝目を、2勝馬は3勝目を、3勝馬は4勝目をということで、積極的に使うタイミングでした。4歳馬にとっては、この時期においしいチャンスがあるなというのが普通だったのです。それがなくなるのはマイナスではありますが、逆にいえば時期にこだわることなく、もっと自由に考えられるということ。4歳馬だとしても、ことさらこの時期を目指すことはない。

 500万円以下=「1勝クラス」は頭数が多く、1勝馬と2勝馬が混在することになる。4歳1勝馬と5歳(以上)2勝馬を、年齢に関係なく純粋に能力と調子で比較するようになる、ということです。もちろん能力があれば別ですが、未勝利戦を僅差や相手関係で勝ち上がっただけの馬では、そこでもう一つ勝つのは容易ではない。頭数も多いので、一度着外に終わると、次の出走権利を獲るまでに、かなり間を空けなければならなくなります。6月からはイキのいい3歳馬とも走らなければならない。

 だから、4歳の春までに2勝しておきたい。2勝できた馬なら、今後を見すえてプランが立てられます。このクラスなら頭数も少なくなるし、準オープンから降級してくる馬もいない。この時点で2勝している3歳馬は強力ですが、絶対数は多くないし、3歳限定重賞を狙っているケースも多い。

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