ビジネス

進化しすぎのカプセルホテル 最近はビジネスホテルと競合

カプセルでもなくビジネスでもないホテルと謳う「ファーストキャビン」

 いまや「カプセルホテル」といえば、簡易な2段ベッドがズラリと並び、満足に身動きも取れない空間でただ“寝るだけ”という、かつてのイメージからは程遠い豪華施設が増えた。ホテル評論家の瀧澤信秋氏が、快適さを売りにする“超進化系カプセルホテル”の最新事情をレポートする。

 * * *
 ホテル活況が叫ばれる中、カプセルホテルが注目されるようになって久しい。独特の業態がフィーチャーされたことに加え、カプセルホテルというワードの持つ未知なる魅力に好奇心をくすぐられる人は多い。高級ホテルファンの友人も、「利用することはないが、どんな場所なのか非常に関心がある」と不可知領域的な興味をそそられている。

 メディアでもカプセルホテルというワードは、視聴者、読者へのインパクトが期待できるようで度々見かけるようになった。実際、筆者へも「カプセルホテルについて取り上げたい」というメディアからのオファーは多い。

 近年、カプセルホテルはレジャー施設という側面が強く、限定的なプライベート空間ゆえにパブリックスペースの充実度も魅力となっている。過去、安全性や快適性で疑問符がつけられていた宿泊形態が進化し、デザインやサービスなどに気遣った施設が台頭しているのである。

 そのようなトレンドの中で最近気になるのは、「もはやカプセルホテルといえるのか?」という施設が増えていることだ。筆者は“進化系カプセルホテル”などのワードを発信してきたが、カプセルホテルとはあくまでも「カプセルユニットを設置した業態」と定義づけてきた。

 しかし、例えば2月1日に神保町にオープンした「MANGA ART HOTEL,TOKYO」は“アートに浸れるカプセルホテル”がテーマ。「漫泊(まんぱく)」を提唱するだけあり、漫画に囲まれたベッドの配置がユニークであるが、“仕切られたベッドスペース”でありカプセルホテルというのには違和感がある。

 また、同じく2月人形町にオープンする「hotel zen tokyo(ホテル・ゼン・トーキョー)」はその名の通り“禅”をテーマにした宿泊施設。

「泊まれる茶室がコンセプトのカプセルホテル」ということで、日本画や畳を組み合わせて和モダンな内装にして、天井高は2.2メートルもある。仕切りはドアではなく完全なる個室ではないが、ユニットで仕切られた2段のベッドが並ぶ従来の“カプセルホテル”の光景とは程遠いイメージだ。

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン