芸能

前澤社長の“話題作り”と裏目に出た「シグナリング」効果

前澤社長は逆風に耐えられるか

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の深層心理を推察する。今回は、大手ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOの“お騒がせ社長”前澤友作氏を分析。

 * * *
 2月初旬、ツイッターの休止宣言を行ったら株価が上がったというニュースが話題になったのは、株式会社ZOZOの前澤友作社長だ。そして今度は、ZOZOの採用試験の最終面接の席に、交際中の女優・剛力彩芽さんがいたとする記事が2月14日発売の『週刊新潮』に掲載された。同社はこの記事を「事実無根」として完全否定し、法的措置を検討すると発表したため、「過剰反応では?」とさらに話題になった。

 思い浮かんだのは、「月に行く予定の人で、ZOZOの社長で、剛力彩芽さんが彼女です」という、社長自身がツイッターに書きこんでいたプロフィールの一文。ストレートで分かりやすいが、社長という肩書きと剛力さんが彼女であることが、並んで書かれていたことにびっくりした。それまでにも仲睦まじい様子を公表していたから、夢や挑戦、仕事と同じくらい彼女を大切に思っていると捉えることもできる。だが、意地悪な見方をすれば「公私混同」という印象も持ってしまう。このプロフィールはすでに削除されたが、この時のインパクトは大きかったと思う。

 インパクトと言えば、ジャン=ミシェル・バスキアの絵画を史上最高額で購入して話題になった時も、10億円のバイオリンを購入し、自らそれを弾いた動画をネットにアップした時も、それなりに話題にはなった。だが、その名が広く世間一般に知られるようになったのは、昨年、アメリカのカリスマ経営者イーロン・マスク氏が経営するSpaceXと契約し、民間人として初めて月旅行に行く予定だと発表した時だろう。

 これによって彼の知名度は一気にアップ。世間からは、「若くして成功したカリスマ経営者」「大金持ち」「アート好きで冒険や挑戦好き」というイメージを持たれたと思う。前澤社長は、芸術品を購入し、月旅行を計画しそれを公表することで、自分がそういう人間であるという「シグナリング」をしたのだろう。シグナリングとは、私的情報を持たない相手に情報を開示する行動をとること。前澤社長の場合なら、彼がどういう人物かを知らない人々に、自分をアピールするために取った行動になる。

 

関連記事

トピックス

解散を発表したTOKIO
《国民に愛された『TOKIO』解散》現場騒然の「山口達也ブチギレ事件」、長瀬智也「ヤラセだらけの世界」意味深投稿が示唆する“メンバーの本当の関係”
NEWSポストセブン
漫画家の小林よしのり氏
小林よしのり氏、皇位継承問題に提言「皇室存続のためにはただちに皇室典範を改正し、愛子皇太子殿下の誕生を実現しなければならない」
週刊ポスト
教員ら10名ほどが集まって結成された”盗撮愛好家グループ”とは──(写真左:時事通信フォト)
〈機会があってうらやましいです〉教師約10人参加の“児童盗撮愛好家グループ”の“鬼畜なやりとり”、教育委員会は「(容疑者は)普通の先生」「こういった類いの不祥事は事前に認知が難しい」
NEWSポストセブン
警視庁を出る鈴木善貴容疑者=23日午前9時54分(右・Instagramより)
「はいオワター まじオワター」「給料全滅」 フジテレビ鈴木容疑者オンカジ賭博で逮捕、SNSで1000万円超の“借金地獄”を吐露《阿鼻叫喚の“裏アカ”投稿内容》
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO(HPより)
「TOKIOを舐めるんじゃない!」電撃解散きっかけの国分太一が「どうしても許せなかった」プロとしての“プライド” ミスしたスタッフにもフォロー
NEWSポストセブン
大手芸能事務所の「研音」に移籍した宮野真守
《異例の”VIP待遇”》「マネージャー3名体制」「専用の送迎車」期待を背負い好スタート、新天地の宮野真守は“イケボ売り”から“ビジュアル推し”にシフトか
NEWSポストセブン
「最近、嬉しかったのが女性のファンの方が増えたことです」
渡邊渚さんが明かす初写真集『水平線』海外ロケの舞台裏「タイトルはこれからの未来への希望を込めてつけました」
NEWSポストセブン
4月12日の夜・広島県府中町の水分峡森林公園で殺害された里見誠さん(Xより)
《未成年強盗殺人》殺害された “ポルシェ愛好家の52歳エリート証券マン”と“出頭した18歳女”の接点とは「(事件)当日まで都内にいた」「“重要な約束”があったとしか思えない」
NEWSポストセブン
「父としての自覚」が芽生え始めた小室さん
「よろしかったらお名刺を…!」“1億円新居”ローン返済中の小室圭さん、晩餐会で精力的に振る舞った理由【眞子さんに見せるパパの背中】
NEWSポストセブン
多忙なスケジュールのブラジル公式訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《体育会系の佳子さま》体調優れず予定取り止めも…ブラジル過酷日程を完遂した体力づくり「小中高とフィギュアスケート」「赤坂御用地でジョギング」
NEWSポストセブン
広島県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年6月、広島県。撮影/JMPA)
皇后雅子さま、広島ご訪問で見せたグレーのセットアップ 31年前の装いと共通する「祈りの品格」 
NEWSポストセブン
無期限の活動休止を発表した国分太一(50)。地元でもショックの声が──
《地元にも波紋》「デビュー前はそこの公園で不良仲間とよくだべってたよ」国分太一の知られざる “ヤンチャなTOKIO前夜” 同級生も落胆「アイツだけは不祥事起こさないと…」 【無期限活動停止を発表】
NEWSポストセブン