国内

注意すべき風邪薬、胃腸薬は? 医者がのまない市販薬リスト

医師がのまない処方薬一覧

 病気やつらい症状を治してくれる「薬」でも、効き目が強いがゆえに、服用の量や仕方を間違えたり、個人の体質と合わなかったりすることで、逆に体調を悪化させる「毒」になることもある。そして、中には医師が「のまないほうがいい」と助言する薬もあるのだ。そこで、医師が「のまない」と言う市販薬を紹介しよう。

◆医者がのまない市販薬
※商品名は2018年度の市販薬売り上げランキング(True Dataが作成)より上位2つを抽出。

【風邪】
・製品名など(商品の一例)
→総合感冒薬(パブロンゴールドA、新小児ジキニンシロップ)

・効能
→風邪の主な症状である熱や鼻水、咳などにまんべんなく作用する。

・のまない、使わない理由
→「複数の成分を配合しているため副作用が気になる」(新潟大学名誉教授の岡田正彦医師)
「いろいろな成分が入っているため他の薬との併用も難しい」(『KISHI CLINICA FEMINA』院長の岸郁子さん)
「特に『PL配合顆粒』はわずかだが視力低下などの重篤な副作用がある」(都内の内科医)

【胃痛】
・製品名など(商品の一例)
→H2ブロッカー胃腸薬(ガスター10、ガスター10〈散〉)

・効能
→胃もたれや胃痛など不快感の緩和。

・のまない、使わない理由
→「含まれるH2ブロッカーによって消化力が落ちたり、胃の殺菌力が弱まったりするため」(『クリニック徳』院長の高橋徳さん)

【便秘】
・製品名など(商品の一例)
→刺激性便秘薬(コーラックII、ビューラックA)

・効能
→大腸を刺激して腸のぜん動運動を活性化させ、排便を促す。

・のまない、使わない理由
→「即効性があるがゆえ、依存性も強い。使い続けると薬に頼らなければ排便できなくなる」(東邦大学医療センター大橋病院・婦人科の高橋怜奈医師)

【頭痛・生理痛】
・製品名など(商品の一例)
→ロキソプロフェンナトリウム錠(ロキソニンS、ロキソニンSプラス)

・効能
→頭痛や生理痛、筋肉痛などあらゆる痛みを鎮静する。

・のまない、使わない理由
→「胃を荒らさない工夫がされているというが、心配は残る」(岡田さん)
「胃腸への負担が大きい」(健康増進クリニック院長の水上治さん)

【発熱】
・製品名など(商品の一例)
→冷却ジェルシート

・効能
→ジェルに含まれた水分の蒸発により、体温を下げる。

・のまない、使わない理由
→「貼ると気持ちがいいが、解熱効果は氷と変わらない」(高橋怜奈さん)

【のどの炎症】
・製品名など(商品の一例)
→ポビドンヨード配合のうがい薬

・効能
→口内の消毒・殺菌・抗菌効果。

・のまない、使わない理由
→「すでにのどの痛みがある時に使うと、炎症が悪化する可能性がある」(高橋怜奈さん)

※女性セブン2019年3月21日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン