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2019.03.17 07:00  NEWSポストセブン

倉本聰が貫くこだわり 台詞を変えた寺尾聰を二度と起用せず

 役者や演出家と真剣勝負をするだけではなく、時に倉本はラブコールも送っている。二宮和也主演の『拝啓、父上様』(フジテレビ系、2007年)は神楽坂の老舗料亭が舞台で、主人公の一平(二宮)はナオミ(黒木メイサ)に一目惚れする。実は、先に黒木に惚れていたのは倉本氏だった。

「倉本先生は、デビュー時の黒木さんの鮮烈な美しさに圧倒された思い出があって、“メイサのためにあのドラマを書いたところがある”と話していました。疑似恋愛をしたときは、いいものが書けると(笑い)」

倉本氏が誰かに惚れて書くのは女優に限らず、演出家などの男性の場合もある。

「倉本先生は高倉健さんに惚れて『あにき』(TBS系、1977年)を書きました。高倉さんはテレビの連続ドラマ主演は『あにき』のみですから、相思相愛だったのでしょう。そういう意味でいうと、倉本先生に“ラブレター”を書かせた黒木さんはすごいですね」

◇『やすらぎの刻~道』で新たな挑戦

こうして約60年、脚本家として第一線を走り続けている倉本氏は、4月から放送される『やすらぎの刻~道』(2017年に「帯ドラマ劇場」枠の第1弾として放送された『やすらぎの郷』の続編)で、新たな試みをしている。

「石坂浩二さん演じる脚本家・菊村が執筆するシナリオが、“脳内ドラマ”として映像化され、本編と並行して進む二重構造になっています。つまり、1本で2つのドラマを同時に楽しめる、斬新な作りですよね。80代の大ベテランの脚本家が、ここにきてもチャレンジをやめないとは、頭が下がります。

本来“脳内ドラマ”のヒロインは八千草薫さんの予定でしたが、肝臓にがんが見つかったため降板されました。倉本先生は八千草さんを“別格の女優”と評していましたから、この知らせはしんどかったと思います。脚本は当て書きになっていたので、一部書き直されました」

 1年間の帯番組ともなると、放送中に脚本を書き進めるのが一般的だが、『やすらぎの刻~道』の脚本はすでに完成している。

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