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入れ歯が合わない、噛めない 型取り下手で抜歯ドミノに

入れ歯づくりには高いスキルが必要

「フレイル」とは、加齢によって体力が低下、介護を必要とする手前の状態を指す。この「フレイル」に口腔機能の低下が強く影響しているという。

 合わない入れ歯は、強く噛めない。その結果、たんぱく質などの咀嚼が必要な食事から、柔らかい糖質中心の食事に変わる。それが筋肉量の低下につながり、「フレイル」になってしまうというわけだ。

◆型取りスキルがなくて総入れ歯が「痛い」「外れる」

 入れ歯を研究するために、自分の健康な歯を抜いてしまったという逸話を持つ、村岡秀明氏(むらおか歯科医院)に、総入れ歯のトラブルについて聞いた。

「上顎は外れて落ちてくる。下顎は浮き上がってしまうパターンが、多いトラブルです。“口の中で踊る”から、歯茎に当たって痛くて噛めない。だから食事も美味しくないので、辛いですよね」

 外れる、痛い──そんな入れ歯になってしまうのは、一体なぜか?

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