検査結果待ちの3週間はずいぶん気をもんだが、結果、がんではなかった。それでも歯周病は進行していて、歯茎も、そこに奇跡的に残ってグラグラしている歯も、よい状態ではないことを大学病院の医師から告げられた。
これが自分の子供のことなら、一も二もなく完治に向けた治療計画となる。しかし80才超の母の場合は、歯周病治療をして、抜歯して入れ歯になることの苦痛や不自由、ストレスを考えて、定期的なクリーニングをしながら現状維持に努めることにしたのだ。
歯の汚れを落とすためだけに、かかりつけ歯科医院に送迎するのが時折、面倒に思うこともある。しかし、今回ほどかかりつけ医がありがたいと思ったことはない。“治す”だけが医療ではないのだ。
いつもの通院で無事を伝えると、女医さんはじめスタッフのみなさんが、わがことのように喜んでくれたのがうれしかった。
※女性セブン2019年4月11日号