NHK大河ドラマ『いだてん』には、日本のスポーツの歴史に大きく関わる偉人たちが登場する。『いだてん』主人公・金栗四三と、講道館柔道の創始者で日本体育の父とも呼ばれる嘉納治五郎の筆跡から、筆跡鑑定士で書家の高橋史氏が、その人柄や運気について診断する。
◆金栗四三(マラソン選手):直筆の書
【総評】「スポーツ選手に多い横長の字ではなく、縦長の字が印象的です。幼い頃は身体が弱かったらしく、もともと体力があったわけではないことが筆跡にも出ています。いわば普通の人が努力で快挙を成し遂げたといえるでしょう」(高橋史氏、以下同)
【1】各文字とも力感があり、ハネも強い。真面目でやるべきところはきちんとやるタイプ。
【2】縦長の字が大きな特徴。文字サイズが揃っており、コツコツ努力型タイプに多い筆跡。
◆嘉納治五郎(柔道家、教育者):大日本体育協会・下村宏会長に宛てた書簡
【総評】「横幅の長い字は、体力のある人に多い。丸みのある字から、物腰の柔らかい人柄だったことがわかります」
【1】ハネが大きく上に伸び、上昇志向が強い一面が垣間見える。
【2】スポーツ選手に多い横幅の長い筆跡。
【3】「太閤型」とも呼ばれる大きなカーブの字が多い。運を引き寄せる筆跡で、タナボタ運をアップさせたい人におすすめの書き方。
●たかはし・ふみ/1979年生まれ、東京都出身。セミプライベート書道・ペン字レッスンを実施する書道サロン「墨麗」主宰。書を通して麗しき社会の実現に貢献しようと、書道家のかたわら筆跡アドバイザーとしても活躍中。
※週刊ポスト2019年5月31日号