早川さんは、「還元麦芽糖(マルチトール)」を推す。医療現場でも「マービー」「エムワンスィート」「マルビット」という製品名で広く使われている糖アルコールの一種だ。脂肪肝の抑制効果があるという報告もある。
「マルチトールはショ糖と比べてカロリーが2分の1で、砂糖に近い味質なので料理などに使いやすいんです。虫歯になりにくいという特徴もあって、私自身も日常的にエムワンスィートを使用しています」(早川さん)
“低カロリー”と表示がある場合ほど、どんな人工甘味料が使われているのかしっかりチェックしよう。
甘く魅惑的な砂糖とそれを代替する人工甘味料。専門家はそのどちらについても、「摂りすぎに注意」と異口同音に警鐘を鳴らす。
「自分ではそれほど砂糖を摂っていないつもりでも、加工食品や外食など、調理されたものには知らず知らずのうちに砂糖が入っています。できれば、食事以外での砂糖の摂取は避けたい」(團さん)
それでも甘いものが恋しい時に食べるなら、果物を摂りたい。もちろん、果物にも果糖が含まれるが、ブドウ糖よりも血糖値の上昇が穏やかで、栄養価値が高い。
「お菓子と比べ、果物には、ビタミン、ミネラル、ポリフェノール、食物繊維などたくさんの栄養が含まれています。パンやケーキを食べるにしても、砂糖の含有が少なく、果物の甘みを利用したものを選びたいですね」(早川さん)
一切摂らないわけにはいかない糖だが、正しい知識を持って、食べるべき砂糖かそうでないかを見極めたい。
※女性セブン2019年6月6日号