ビジネス

豊洲に林立するタワマンとオフィスビルが危うく見える理由

この20年で街の開発が一気に進んだ豊洲

この20年で街の開発が一気に進んだ豊洲

 2018年10月に開場した「豊洲市場」をはじめ、オフィスビルやタワーマンションなども建ち並び、活気に満ちている東京都江東区・豊洲エリア。だが、住宅ジャーナリストの榊淳司氏は、「街全体の発展には危うい要素も多い」と指摘する。同氏が実際に現地を歩いて予感した“豊洲の未来”とは?

 * * *
 築地市場の移転先として知られている埋立地の「豊洲」。最寄りに地下鉄有楽町線の豊洲駅があり、駅前のららぽーとは近隣エリアにとっては中核の商業施設となっている。

 街を見渡すと、超高層の建造物ばかりが目に付く。オフィスビルにタワーマンション。どれもここ20年ほどの間に建てられた。

 じつは、この豊洲というのは大まかにいって2つのエリアに分けられる。地名でいえば1丁目から5丁目と、6丁目。地図で見ると、この2つのエリアの大きさはあまり変わらない。そして、6丁目と呼ばれる大きな「島」は、つい最近まで開発がほとんど行われていなかった。だからこそ、新市場向けの広大な土地が提供できたのだ。

 一方、1丁目から5丁目の中心には早くから有楽町線が延伸したので、それなりに開発が進んだ。そのあたりは三井系のIHI(旧石川島播磨重工業)が造船所として使っていた地域。だから三井不動産が中心となってららぽーとやタワーマンションを開発した。

 だが、そんな豊洲の目覚ましい発展とは裏腹に、実際に街並みを見ていると、かなり危うい未来を予感させる。

関連記事

トピックス

火災発生後、室内から見たリアルな状況(FBより)
《やっと授かった乳児も犠牲に…》「“家”という名の煉獄に閉じ込められた」九死に一生を得た住民が回想する、絶望の光景【香港マンション火災】
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン