「耳が衰えやすい」生活習慣リスト
●速聴トレーニング
録画や録音をした音声を2~3倍の速さで再生して聞き取るのが、「速聴トレーニング」である。
「高速で流れてくる音声を聞き取るためには、脳をフル稼働させて聴覚器を研ぎ澄ませる必要がありますが、それが脳を活性化することに繋がります。慣れてくると、通常の会話がゆっくりと聞こえるようになり、脳で会話内容をしっかり認知することができます」
●井戸端会議
3~4人程度のグループでおしゃべりをする「井戸端会議」も、耳を鍛える訓練になる。ただニコニコと聞いているだけでは意味はなく、多方面から聞こえてくる会話についていき、なおかつ自分も会話に参加しなければならない。
「ちなみに標準語に比べ、関西弁の方が音に抑揚があって脳が刺激されるので、より効果的です」
●ビタミンB群の摂取
食事に関しては、ビタミンB群を意識して摂取することが重要だ。中でもビタミンB12は傷ついた神経を修復する働きを持ち、耳鳴りや難聴の内服療法などにも用いられる。ビタミンB12を多く含む食品としては、魚、レバー、貝類、卵などが代表的だ。
「平安時代に書かれた日本最古とされる医学書には、耳の疾患に“鯉の頭”を用いていたという記述がある。鯉の脳にはビタミンB12が豊富に含まれているので、治療法としてはあながち間違っていないと思います」
※週刊ポスト2019年6月28日号