ビジネス

歴史を感じさせる東京メトロの遺構や施設 厳選10

 1927(昭和2)年の浅草駅~上野駅間開業から始まる東京メトロには、都市の形成を支えてきた歴史を物語る遺構や施設が数多くある。『ここがすごい! 東京メトロ』(交通新聞社新書)著者の土屋武之氏が、歴史を感じさせる東京メトロの注目スポットから10か所、紹介する。

【1】低地帯駅の洪水対策 銀座線・田原町駅、東西線・木場駅など

洪水対策が施された駅も

 地下鉄で恐ろしいのは洪水で水が流れ込んでしまうこと。特に海抜が低い地帯では万全の対策が施されている。基本的には出入口で防ぐ。例えば東西線・木場駅などは、いったん階段を上がる構造になっている。銀座線・田原町駅では天井部分にシャッター式の防水扉が取り付けられている。

【2】元祖ネーミングライツ駅? 銀座線・三越前駅

凝った装飾の三越前駅

 昭和7(1932)年に開業した三越前駅は、三越が建設費を負担して設置した駅。そのため、ホームからデパートの入口まで店内同様の凝った装飾が施された。ネーミングライツの元祖とも言える。

【3】浅草六区の賑わいを伝える芸能紋 銀座線・田原町駅

浅草六区の賑わいを伝える芸能紋

 昭和2(1927)年の開業時、繁華街・浅草六区の最寄り駅が田原町だった。芸能の町であったので人気役者や劇場のシンボルである「芸能紋」が駅の装飾に採り入れられ、リニューアル後の現在も飾られている。

【4】戦前の鉄骨構造が残る駅銀座線・上野広小路駅など

戦前の鉄骨構造が残る

 銀座線の建設は関東大震災の直後だったため、地震対策には特に気が配られ、鉄骨造りの頑丈な構造が採用された。今でも上野広小路や外苑前などの駅に残っている。天井もアーチ状のデザインが採用され、昭和の初めの流行を感じさせる。

【5】営団地下鉄のシンボル・マーキュリー像 日比谷線・銀座駅など

営団地下輝のシンボル・マーキュリー像

 営団地下鉄(現・東京メトロ)のシンボルとして、昭和26(1951)年に主な駅に置かれた像。現在は14体が残り、銀座駅の4体が一番多い。改札口付近だけではなく思わぬ場所にもあるので、探してみてほしい。

関連キーワード

関連記事

トピックス

逮捕された谷本容疑者と、事件直前の無断欠勤の証拠メッセージ(左・共同通信)
「(首絞め前科の)言いワケも『そんなことしてない』って…」“神戸市つきまとい刺殺”谷本将志容疑者の“ナゾの虚言グセ”《11年間勤めた会社の社長が証言》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン
ロス近郊アルカディアの豪
【FBIも捜査】乳幼児10人以上がみんな丸刈りにされ、スクワットを強制…子供22人が発見された「ロサンゼルスの豪邸」の“異様な実態”、代理出産利用し人身売買の疑いも
NEWSポストセブン
谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン
話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン